【マッチレポート】2023年度全国大学ラグビー選手権大会 準々決勝 vs天理大学
2023年12月23日(土)第60回全国ラグビーフットボール選手権大会の準々決勝である天理大学戦(以下天理)が大阪のヨドコウ桜スタジアムで行われた。会場には関西ということもあり天理サポーターが多い中、普段足を運べない関西の東海サポーターも駆けつけた。また、選手権からトーナメント形式ということもあり負けたら終わりの中、両校の部員による凄まじい応援に会場が包まれた。昨年の準々決勝ではヨドコウ桜スタジアムで苦渋を飲んだ経験を経て今年こそ必ず勝利を収め日本一に向け、さらにチームを勢いつけたい重要な一戦となった。
前半2分
天理の素早いハンドリングで外へ展開されるが、⑩武藤ゆらぎ(4年:東海大大阪仰星)が鋭いタックルでノックオンを誘う。自陣22メートル付近マイボールスクラムから安易にタッチに蹴り出さず、果敢にサインプレーでディフェンスラインの突破を試みる。しかし、タイミングが合わず、ボールを落としてしまう。そのボールを天理大学に拾われ、そのままトライにつなげられ、先制点を決められる。ゴールキックも決まり、0-7となる。
0-7
前半22分
自陣5メートル付近相手ボールスクラムからフォワードが一体となり、ペナルティを誘う。その後、⑨辻時羽(3年:常翔学園)の素早いリスタートから大きく前進する。そこからボールを継続し、⑫何松健太郎(4年:東海大大阪仰星)がディフェンスの切れ目から突破、裏に抜け出したところでパスがうまく繋がらず、そのボールを天理大学に再び拾われてしまう。そのままゴールまで走りきられトライを奪われてしまう。ゴールキックも決まり、0-14となる。
0-14
自陣10メートル付近マイボールスクラムから⑮コンラッド、⑭中川湧眞(3年:京都成章)とボールを繋ぎ、大きくゲインをする。その後、速いテンポでボールを出し、相手ディフェンスを崩そうと試みるも、ペナルティを犯してしまい、トライのチャンスを逃す。
前半35分
自陣10メートル付近相手ボールラインアウトから天理大学のアタックを前に出て止めようとするが、上手くパスを繋がれ、ゲインを許してしまう。早いテンポアタックに翻弄されてしまい、ペナルティを犯してしまう。天理大学はペナルティキックを選択。ゴールキックが決まり、0-17となる。
0-17
前半39分
フォワード、バックスが一体となった展開アタックからペナルティを誘う。敵陣22メートル付近マイボールラインアウトからモール形成するも止められてしまうが、ボールを展開し、⑫何松が倒れながらもボールを繋ぎ、⑪岡村優太(3年:東海大大阪仰星)がゴールライン付近まで大きくゲインをする。最後は③佐藤颯人(4年:大分東名)がラックサイドに潜り込み、トライを取りきる。⑩武藤のゴールキックも決まり、7-17となる。
7-17
これが前半最後の得点となる。
後半11分
自陣5メートルの天理ボールラインアウトからモールを形成され、一度はモールを崩すことに成功するが、天理の力強いフォワードの連続アタックにたまらず反則を犯してしまう。自陣5メートル中央での天理ボールスクラムで再開するとスクラムから持ち出した相手ナンバーエイトの力強いキャリーを3人がかりでも止めることができずトライを許してしまう。ゴールキックは外れ7-22となる。
7-22
後半11分
③佐藤颯人→⑱松井龍司(4年:東海大相模)
後半13分
⑨辻時羽→㉑竹田怜央(4年: 東海大大阪星)
後半15分
⑭中川湧眞→㉓谷口宜顕(4年: 東海大大阪仰星)
後半18分
自陣10メートルの天理ボールラインアウトからモールを形成され、天理フォワードの一体となったモールにたまらず反則を犯してしまう。その後、自陣5メートルでの天理ボールラインアウトで再開すると再びモールを形成され、最後はショートサイドの空いたスペースをつかれトライを許してしまう。ゴールキックも決まり7-29となる。
7-29
後半21分
①髙橋凛(4年: 東海大大阪星)→⑯オトゥホウマ・シアレ(3年:東海大福岡)
②下江康輔(4年:東福岡)→⑰安藤良太(4年:東海大相模)
⑥薄田周希(2年: 東海大大阪星)→⑲椎名耀二(4年:幕張総合)
後半24分
ハーフラインでの東海ボールラインアウトから④アフ・オフィナ(4年:東海大福岡)が力強いキャリーを見せるもボールを落としてしまい天理にボールが渡ってしまう。そこから天理のバックスにギャップをつかれゲインされるが孤立したところを⑲椎名が隙をついてボールを奪取する。そこから東海のフォワードとバックスが一体となったアタックで敵陣22メートルまで前進すると㉑竹田が相手のラックサイドの隙をつき⑱安藤にパスをつなぐもボールを落としてしまい惜しくもトライのチャンスを逃す。
後半25分
⑦弓部蒼生(4年:石見智翠館)→⑳村田和志(3年:京都成章)
後半28分
自陣22メートルでの天理ボールラインアウトからモールを形成され、そこから天理のフォワードとバックスが一体となった連続攻撃に少しずつ前進を許し自陣5メートル付近まで攻められると、最後は相手のバックスに東海のディフェンスラインのギャップをつかれトライを許してしまう。ゴールキックは外れ7-34となる。
7-34
後半36分
敵陣22メートル付近での天理ボールラインアウトから相手のキックを⑤中山竜太郎(3年: 東海大大阪仰星)がチャージし相手の反則を誘う。その後、スクラムから再開した東海は⑫何松健太郎の力強いキャリーで再び相手の反則を誘い、今度はタップキックで再開、東海のフォワードの巧みなサインプレーで最後は⑳村田が得意のフィジカルを生かしたキャリーでトライを取りきる。⑩武藤のゴールキックも決まり14-34となる。
14-34
全国ラグビーフットボール選手権大会準々決勝は、ペナルティやミスが多く天理ペースの厳しい試合展開となった。鋭いタックルやテンポの早いアタックなど良いプレーはあったものの、フィジカルの部分やセットプレー、ペナルティーなどこれまでと同じ課題が多く見られた。後半には、連続でトライを取られ厳しい状況が続き、東海は最後までトライを狙い続けたが、惜しくも14-34という結果で試合終了の笛が鳴り、全国ラグビーフットボール選手権大会は幕を閉じた。